オンライン ドイツ研究留学説明会を2024年3月16日(土)に開催します

2023-12-26

オンラインドイツ研究留学説明会を開催します

日本フンボルト協会では、若手・中堅研究者や大学院生を対象としたドイツ研究留学説明会をオンラインで開催いたします。ドイツでの研究留学に関心のある方は是非ご参加ください。

フンボルト奨学金は、ドイツ政府が資金を拠出する公的な財団であるフンボルト財団が支給する奨学金で、博士の学位取得者を対象とし、博士研究員としてのドイツ研究留学を支援します。通常の奨学金とは異なり、奨学金受給者がドイツの文化や社会に親しみ、生涯にわたってドイツと学術交流を行うことを目的とする歴史と定評のある奨学金制度です。このような目的に沿った、ドイツ語研修や、ドイツの社会や文化を知ることができる種々のプログラム、終了後のフォローアッププログラムなどが用意されています。また、期間を分割して留学できたり、国内のポジションとの兼務が可能なことなど研究の進行に合わせた留学が可能です。

DAAD奨学金は、フンボルト奨学金と同様、ドイツ政府の拠出金を主な財源とし、世界各国の優秀な学生・研究者の支援を目的とした様々なプログラムを提供しています。その中でも博士課程大学院生向けの奨学金は、ドイツで博士の学位を取得する方だけでなく、日本での博士の学位取得を目指す中で、一定期間ドイツでの研究滞在を希望する方も対象となっており、ご自身の目的に応じて助成を受けることが可能です。

本説明会では、DAAD奨学金(今回は博士向けの研究奨学金のみ)およびフンボルト奨学金の解説などの全体説明会と、現在ドイツ留学中の奨学生およびドイツ留学から帰国した留学経験者(分科会によっては留学経験者のみ)と専門別、目的別に少人数で交流する分科会を行います。事前登録者にはあらかじめ留学経験者の留学先研究機関と専門分野をお知らせします。

(フォローアッププログラムについて)
フンボルトフェローを目指す参加者を対象に、説明会終了後フォローアッププログラムを実施します。このプログラムには、分科会で情報提供した留学経験者との面談、説明会オーガナイザーや分科会司会者などによる留学先のホスト探しなどの留学準備のアドバイスや支援があります。フォローアッププログラムへの参加方法などは当日の全体説明会でお知らせします。

日時:2024年3月16日(土)14:30-19:00
全体説明会 14:30-15:45

1. DAAD奨学金(博士向け研究奨学金)についての説明(14:30-15:00)
2. フンボルト奨学金およびフォローアッププログラムについての説明 (15:00-15:45)

専門別分科会 16:00-18:00
現在留学中の奨学生や留学経験者と交流、情報交換を行います(分科会によっては留学経験者のみ)。
博士課程学生として留学するか、あるいは、博士研究員として留学するか、また、専門分野により、以下の分科会を設定します。

博士研究員としての留学(フンボルト):人文科学、社会科学、理工学、生命科学、医学の5つ分科会に分かれます
博士課程大学院生としての留学(DAAD):専門別には分かれず1つの分科会を行います。
子育て家族分科会 18:00-19:00 ドイツ留学の際の子育てについての情報提供/交換を行う「子育て家族分科会」を開催します。

参加費:無料

対象:ドイツで博士課程大学院生または博士研究員として研究に携わることに関心がある若手・中堅研究者および大学院生。大学生または修士課程大学院生として留学することを考えられている場合は対象となりません。

開催方法:
全体説明会:Zoom ウェビナーまたはZoom ミーティング (決定し次第お知らせします)
分科会:Zoom ミーティング(分科会)
事前登録者にミーティング IDとパスコードをお知らせします

事前登録の方法:グーグルフォーム(こちら)から回答してください。

事前登録期間:2024年12月26日―2024年3 月12日

ポスター:AvH留学説明会ポスターこちらからダウンロードできます。   (以上です)

第5回(2024年度)「日独共同研究奨学金」を募集します

2023-10-03

第5回(2024年度)「日独共同研究奨学金」を募集します
日本フンボルト協会では、国際学術交流をさらに推進するため、2018年に全ての学術分野を対象とした「日独共同研究奨学金」を設立しました。「日独共同研究奨学金」は、日本のフンボルティアーナーの申請によりドイツの優秀な若手研究者を招聘し、共同研究の実施を支援する事業です。給付対象とする学問分野は、文系、理系を問わず、全ての学問分野としています。助成額は共同研究1件あたり50万円とし、毎年2件まで助成します。選考は、本協会常務理事会のもとに設置した12名から成る選考委員会が行います。10月より、第5回(2024年度)奨学金の募集を行います。ぜひふるって応募ください。ご関心・ご質問は、info@avh-jp.comまでご連絡ください。
*なお、COVID-19などの影響により、共同研究者の訪日が困難な場合には、遠隔会議などにより共同研究を行うことも可能です。
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***2024年度日独共同研究奨学金公募のお知らせ***
(目的) ドイツ国内の教育研究施設に在籍する若手研究者(修士ないしそれ以上の学位取得後10年以内)を招聘し、日本で共同研究を行うための奨学金を給付します。この奨学金を契機として、AvH、JSPS等からの更なる助成に繋がることが期待されます。
(対象領域) 文系、理系を問わず、全ての研究領域
(助成対象期間) 2024年9月-2025 年8月
(申請者) 日本在住のフンボルティアーナー
(申請方法と締め切り) 2024年3月31日までに日本フンボルト協会事務局(info@avh-jp.com)までメールで申請書(申請書様式は*応募用紙2024年度版)からダウンロードしてください)を提出して下さい。
(助成額と件数) 共同研究1件50万円とし、毎年2件まで助成します。
(奨学金の使途) 申請された共同研究に使用する限り制限はありません。
(選考方法) 本協会常務理事会が設置した12名から成る選考委員会によって審査します。
(採否の通知) 2024年6月に日本フンボルト協会ホームページで公表するとともに、
申請者あてに通知します。
(研究報告書の提出) 申請者は2025年10月末までにA4判一頁の研究報告書を日本フンボルト協会へ提出して下さい。
(問合せ先) 日本フンボルト協会事務局(info@avh-jp.com)
(実施要綱)日独共同研究奨学金実施要綱(2024)! からダウンロードして下さい。
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浅田和茂先生 追悼文

2023-09-02

浅田和茂先生のご逝去
大阪市立大学名誉教授の浅田和茂先生が、2023年8月12日(享年76歳)に逝去されました。浅田先生は、刑法がご専門で、日本フンボルト協会副理事長、日独共同研究奨学金選考委員会委員長などを歴任され、  本協会の運営に多大なる貢献をされました。本協会の各種会議では、浅田先生は、穏やかな口調ながら的確な ご意見を述べられ、大変ありがたい存在でした。この度、浅田先生ご逝去の報に接することは、痛恨の極みで あり、誠に残念でなりません。浅田先生の本協会に対する ご尽力に対し、厚く御礼申し上げますと共に、    本協会を代表し、心から浅田先生のご冥福をお祈り申し上げます。  
日本フンボルト協会理事長 伊藤 眞

石井紫郎先生を悼む  田口 正樹

2023-07-29

 石井紫郎先生が今年1月17日に87歳で亡くなられた。心からご冥福をお祈りしたい。
 先生は日本法制史の分野で大きな業績を遺した。石井先生の業績が他に類を見ないのは、西洋史とくにドイツ史の深い理解にもとづいて、日本の歴史上の「法」(先生は西洋世界の法と「日本で法といわれているもの」との違いを忘れないように、しばしば「法」とカッコ付きで表記した)と国制を観察した点である。その成果は、「日本国制史研究」と副題を付された3冊の論文集(『権力と土地所有』1966年、『日本人の国家生活』1986年、『日本人の法生活』2012年、いずれも東京大学出版会)や英文論集Beyond Paradoxology, 2007などにまとめられている。
 このような石井先生の仕事はドイツ学界との長く密な交流に支えられていた。先生はフンボルト奨学生としてハンブルク大学のオットー・ブルンナーのもとで学び、その後もベルリン自由大学で客員として日本史を講じ、またカール・クレッシェル(フライブルク大学)、クヌート・シュルツ(ベルリン自由大学)といったドイツの法制史学界・歴史学界を代表する研究者と親しく交際した。(シュルツ教授とはテニス仲間であったと思う。クレッシェル教授に先生逝去を筆者が電話でお伝えした際の教授の嘆息も忘れられない。)
 ブルンナーの研究を日本に紹介した比較国制史研究会で、石井先生は長年中心メンバーとして活躍した(その成果として例えばオットー・ブルンナー(石井紫郎他訳)『ヨーロッパ-その歴史と精神』1974年 岩波書店)。筆者も途中から会に入れていただいて、研究会の会合などでもお目にかかる機会があった。石井先生は「万能人」で、大学行政(東大法学部学部長時代の仕事ぶりには、行政面で能力の高い同僚の先生方が驚嘆していた)でもスポーツ(野球、テニス、相撲観戦…)でも何でもできる方であったが、茶目っ気とサービス精神も人一倍であった。研究会の合宿でカラオケが用意された際には、加山雄三の「君といつまでも」をサラリと歌い、中途のセリフ部分では「僕は幸せだなぁ、研究会の先生方と一緒にいられて…」などと語って笑いをとっておられた。服装などもいつも洒脱で、凝った色調のジャケットを着こなしておられたが、あるとき筆者が背伸びして購ったのと同じ上着を先生が着ておられるのに気が付いて驚いたことがある。その後先生と同席する際には着ないように気を付けていた上着も今ではだいぶくたびれてきたが、先生の思い出とともにこれからも大切にしようと思う。

日本フンボルト協会理事
東京大学 教授
田口 正樹

2023年度日本フンボルト協会『日独共同研究奨学金』
採択結果発表

2023-06-26

2023年度日本フンボルト協会『日独共同研究奨学金』採択結果発表

2023年度の本奨学金には、4件(文系1件、理系3件)の申請があり、選考委員会で厳正・公平に審査した
結果、以下の3件が助成対象共同研究として採択されました。祝意をもって発表いたします。

1. 研究課題:『超高速蛍光寿命イメージングによる細胞内小器官の大規模解析』

ドイツ語:Großflächige Analyse intrazellulärer Organellen durch ultraschnelle Fluoreszenz-Lebensdauer-Bildgebung
助成対象者: Vishnu Narayanan Suma Sreechakram,
所属機関及び専門分野: Justus-Liebig-University Giessen、Biological Sciences
申請者氏名(所属、研究分野): 合田 圭介 (東京大学大学院理学系研究科、物理学、化学)
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2.研究課題:『日本の一党支配体制における立法上の野党の役割』

ドイツ語:Die Rolle von Oppositionsparteien in der Legislative
im von einer Partei dominierten System Japans
助成対象者:Elena Korshenko
所属機関及び専門分野:ベルリン自由大学 歴史・文化学部日本研究所、日本政治
申請者氏名(所属、研究分野): 小嶋 大造 (東京大学大学院農学生命科学研究科、公共政策(農業政策、財政政策))
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3. 研究課題:『原子核時計実現に向けたトリウム229イオンのレーザー冷却技術の開発』

ドイツ語:Entwicklung einer Laserkühltechnologie für Thorium-229-Ionen
zur Realisierung einer optischen Uhr
助成対象者:Johannes Tiedau
所属機関及び専門分野:Physikalisch-Technische Bundesanstalt、原子時計・イオントラップ・量子光学
申請者氏名(所属、研究分野): 山口 敦史 (国立研究開発法人 理化学研究所、原子時計・原子のレーザー
精密分光・イオントラップ)

★ 日独共同研究奨学金制度は、2024年度も実施しますので、会員諸氏の申請をお待ちしています。
なお、2024年度の本奨学金(2024年度10月公募開始)についての詳細は後日、本協会HP上に掲載しますので
ご覧ください。

日独共同研究奨学金実施委員長
伊藤 眞

日本フンボルト協会副理事長
2023年度日独共同研究奨学金選考委員長
浅田和茂

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