日独学術交流雑記帳
日本解剖学会・生理学会合同総会での日独合同 シンポジウム「日本とドイツにかける基礎医学研究の新たな橋」の開催について
2015-03-31
2015年3月23日に、神戸で行われた第120回日本解剖学会・第92回日本生理学会合同大会において、日独合同シンポジウム「日本と ドイツにかける基礎医学研究の新たな橋」が開催された。座長は同志社大学の坂場武史教授(日本生理学会)と愛媛大学の小林直人教授(日本解剖学会)がつと めた。本シンポジウムは日本解剖学会・海外交流委員会の企画によるもので、共同座長の一人である小林は同委員会の委員である(平成27年度から同委員会の 委員長に就任)。
シンポジウムでは、ドイツからのゲスト・スピーカーとして、Erlangen 大学解剖学教授でドイツ解剖学会の Sekretaer の Prof. Dr. med. Friedrich Paulsen が明治期以降の日独間の解剖学者や生理学者の交流の歴史を話された後、ドイツへ若手研究者を招聘するためのドイツ解剖学会の最近の取り組みを紹介した。続 いて日本解剖学会から浜松医科大学の佐藤康二教授、日本生理学会から同志社大学の坂場武史教授が、それぞれご自身のドイツ留学経験や研究内容について発表 した。最後に3名のパネリストが、小林を司会として、フロアの参加者とともに、日独間の研究者交流についてユーモアを交えて議論した。またその中で小林か ら、フンボルト財団奨学金の申請者や採択率が向上していることを紹介させて頂いた。
解剖学・生理学領域では、心臓の刺激伝導系にその名を残す田原淳先生等多くの先達がドイツへ留学している。今後もこれまで以上に活発な交 流を期待したい。(文責:小林直人、愛媛大学 医学部 総合医学教育センター)
←「高田敏先生のドイツ連邦共和国功労勲章一等功労十字章受賞に寄せて」前の記事へ 次の記事へ「ミヒャエル・シュトルアイス教授の2015年初夏の来日に寄せて」→