ドイツ研究留学説明会を 2025年3月30日(日)にオンラインで開催します
オンラインドイツ研究留学説明会を開催します
日本フンボルト協会では、若手・中堅研究者や大学院生を対象としたドイツ研究留学説明会をオンラインで開催いたします。ドイツでの研究留学に関心のある方は是非ご参加ください。
フンボルト奨学金は、ドイツ政府が資金を拠出する公的な財団であるフンボルト財団が支給する奨学金で、博士の学位取得者を対象とし、博士研究員としてのドイツ研究留学を支援します。通常の奨学金とは異なり、奨学金受給者がドイツの文化や社会に親しみ、生涯にわたってドイツと学術交流を行うことを目的とする歴史と定評のある奨学金制度です。このような目的に沿った、ドイツ語研修や、ドイツの社会や文化を知ることができる種々のプログラム、終了後のフォローアッププログラムなどが用意されています。また、期間を分割して留学できたり、国内のポジションとの兼務が可能なことなど研究の進行に合わせた留学が可能です。
DAAD奨学金は、フンボルト奨学金と同様、ドイツ政府の拠出金を主な財源とし、世界各国の優秀な学生・研究者の支援を目的とした様々なプログラムを提供しています。その中でも博士課程大学院生向けの奨学金は、ドイツで博士の学位を取得する方だけでなく、日本での博士の学位取得を目指す中で、一定期間ドイツでの研究滞在を希望する方も対象となっており、ご自身の目的に応じて助成を受けることが可能です。
本説明会では、DAAD奨学金(今回は博士向けの研究奨学金のみ)およびフンボルト奨学金の解説などの全体説明会と、現在ドイツ留学中の奨学生およびドイツ留学から帰国した留学経験者(分科会によっては留学経験者のみ)と専門別、目的別に少人数で交流する分科会を行います。事前登録者にはあらかじめ留学経験者の留学先研究機関と専門分野をお知らせします。
フォローアッププログラムについて
フンボルトフェローを目指す参加者を対象に、説明会終了後フォローアッププログラムを実施します。このプログラムには、説明会オーガナイザーや分科会司会者、分科会で情報提供した留学経験者などによる留学準備のアドバイスや支援があります。フォローアッププログラムへの参加方法などは当日の全体説明会でお知らせします。
日時:2025年3月30日(日)14:30-19:00
《全体説明会 14:30-15:50》
1. DAAD奨学金(博士向け研究奨学金)についての説明(14:30-14:50)
2. フンボルト奨学金およびフォローアッププログラムについての説明 (14:50-15:30)
3. ドイツでの研究の進め方や研究環境についての説明(14:30-15:50)
《専門別分科会 16:00-18:00》
現在留学中の奨学生や留学経験者と交流、情報交換を行います(分科会によっては留学経験者のみ)。博士課程学生として留学するか、あるいは、博士研究員として留学するか、また、専門分野により、以下の分科会を設定します。
*博士研究員としての留学(フンボルト):人文科学、社会科学、理工学、生命科学、医学の5つ分科会に分かれます
*博士課程大学院生としての留学(DAAD):専門別には分かれず1つの分科会を行います。
《子育て家族分科会 18:00-19:00》
ドイツ留学の際の子育てについての情報提供/交換を行う「子育て家族分科会」を開催します。主に女性が仕事をする場合の情報提供を行います。
参加費:無料
対象:ドイツで博士課程大学院生または博士研究員として研究に携わることに関心がある若手・中堅研究者および大学院生。大学生または修士課程大学院生として留学することを考えられている場合は対象となりません。
【全体説明会】:Zoom ウェビナーまたはZoom ミーティング (決定し次第お知らせします)
【分科会】:Zoom ミーティング(分科会)
事前登録者にミーティング IDとパスコードをお知らせします
【事前登録の方法】:グーグルフォーム(こちら)から回答してください。
【事前登録期間】:2025年1月15日―2025年3 月25日
ポスター:こちらからダウンロードできます。
第7回(2025年度)「日独共同研究奨学金」を募集します
第7回(2025年度)「日独共同研究奨学金」を募集します
日本フンボルト協会では、国際学術交流をさらに推進するため、2018年に全ての学術分野を対象とした「日独共同研究奨学金」を設立しました。「日独共同研究奨学金」は、日本のフンボルティアーナーの申請によりドイツの優秀な若手研究者を招聘し、共同研究の実施を支援する事業です。給付対象とする学問分野は、文系、理系を問わず、全ての学問分野としています。助成額は共同研究1件あたり50万円とし、毎年2件まで助成します。選考は、本協会常務理事会のもとに設置した12名から成る選考委員会が行います。10月より、第7回(2025年度)奨学金の募集を行います。ぜひふるって応募ください。ご関心・ご質問は、info@avh-jp.comまでご連絡ください。
*なお、COVID-19などの影響により、共同研究者の訪日が困難な場合には、遠隔会議などにより共同研究を行うことも可能です。
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***2025年度日独共同研究奨学金公募のお知らせ***
(目的) ドイツ国内の教育研究施設に在籍する若手研究者(修士ないしそれ以上の学位取得後10年以内)を招聘し、日本で共同研究を行うための奨学金を給付します。この奨学金を契機として、AvH、JSPS等からの更なる助成に繋がることが期待されます。
(対象領域) 文系、理系を問わず、全ての研究領域
(助成対象期間) 2025年9月-2026年8月
(申請者) 日本在住のフンボルティアーナー
(申請方法と締め切り) 2025年3月31日までに日本フンボルト協会事務局(info@avh-jp.com)までメールで申請書(*応募用紙2025年度版からダウンロードしてください)を提出して下さい。
(助成額と件数) 共同研究1件50万円とし、毎年2件まで助成します。
(奨学金の使途) 申請された共同研究に使用する限り制限はありません。
(選考方法) 本協会常務理事会が設置した12名から成る選考委員会によって審査します。
(採否の通知) 2025年6月に日本フンボルト協会ホームページで公表するとともに、
申請者あてに通知します。
(研究報告書の提出) 申請者は2026年10月末までにA4判一頁の研究報告書を日本フンボルト協会へ提出して下さい。
(問合せ先) 日本フンボルト協会事務局(info@avh-jp.com)
(実施要綱)日独共同研究奨学金実施要綱(2025)からダウンロードして下さい。
2024年度日本フンボルト協会『日独共同研究奨学金』
採択結果発表
2024年度日本フンボルト協会『日独共同研究奨学金』採択結果発表
2024年度の本奨学金には、6件(文系3件、理系3件)の申請があり、選考委員会で厳正・公平に審査した
結果、以下の2件が助成対象共同研究として採択されました。祝意をもって発表いたします。
1.研究課題:「実験用ミニブタの成獣を用いた、ヒトへの外挿性の高い精神疾患の前
臨床モデルの創生」
ドイツ語:Entwicklung eines präklinischen Modells in Minischweinen mit
translationaler Relevanz für psychiatrische Störungen
助成対象者:Dr. Nadine Bernhardt
所属:Head, Section Neurobiology of Psychiatric Disorders, TU Dresden
申請者:高垣堅太郎会員(山梨大学医学部 准教授、 脳神経生理学、発達解剖学、
ブタを用いた用いたライフスパン脳生理学)
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2.研究課題:「ドイツ語の項構造同定を目的とする解析システム(パーサ)の開発」
ドイツ語:「Die Entwicklung eines Parsers zur Identifizierung
der Argumentstrukturen im Deutschen」
助成対象者:Dr. Julian Michael Stawecki
所属:Heinrich-Heine-Universität Düsseldorf
申請者:宮下博幸会員(関西学院大学教授、ドイツ語学、関西学院大学)
★ 日独共同研究奨学金制度は、2025年度も実施しますので、会員諸氏の申請をお待ちしています。
なお、2025年度の本奨学金(2024年度10月公募開始)についての詳細は後日、本協会HP上に掲載しますので
ご覧ください。
日本フンボルト協会理事長
日独共同研究奨学金実施委員長
伏木信次
伊藤眞前理事長を悼む
伊藤眞日本フンボルト協会(HGJ)前理事長は、現職理事長をお務めのまま、2024年5月17日67歳にて召天されました。ここに、謹みまして哀悼の意を表させて頂き、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
昨23年6月のHGJ年次総会では、ここ両三年通例となった対面・リモート併用会議でしたが、大変お元気そうに、いつもの安定感にあふれた見事なご差配にて、合同理事会、総会、そして懇親会全体を取り仕切られました。しかし、その直後、病魔に侵されて居られることが判明し、加療に入られました。同年11月に開催されたHGJ・Zoom講演会では、いつも通り理事長ご挨拶を為され、Zoom出席者の誰も、先生のご病気には気付きませんでした。その半年後という、余りにも早いご逝去であられました。無念の極みにございます。
1984年に学習院大学から学位ご取得後、福岡大学ご赴任を経て、1991年に筑波大学に着任されました。1997年から一年間、HumboldtianerとしてMannheim大学ドイツ語研究所にて在学研究為され、ご帰国後、当時の東日本フンボルト協会に加入され、2001年から2011年までは常務理事を、そして2011年から2013年の東西協会統合まで副理事長を務められました。統合後の日本フンボルト協会では、本務校にて筑波大学副学長の激職を務められつつ、2017年副理事長、そして2019年から2期理事長をお務めになり3期目の半ばでした。協会の日常的運営は固より、分けても、2019年度設立の日独共同研究奨学金の準備、募金から実装まで、全てに亘って専心され、伊藤先生の物心両面にわたる多大なるご尽力無かりせば、今日の充実した日独学術交流は実現致しませんでした。
教育者、そして研究者としての伊藤先生は、語彙学を専門とされ、日独慣用句比較研究を中心に研究展開されました。研究書として、ご著作 Deutsche und japanische Phraseologismen im Vergleich、そして、„Phraseologie aus kontrastiver Sicht. Entsprechungen und pragmatische Einschränkungen der deutschen und der japanischen Phraseologismen“、„Funktion der Paarformeln – ein Modellierungs-versuch –“、「日独慣用表現に関する一考察」、「言語の具象性・比喩性・受動性 - 日・独慣用句をめぐって -」をはじめとした多くの論文群を公刊されました。ドイツ語教育の分野では、『デイリーコンサイス独和・和独辞典』、『初級者に優しい独和辞典』、『ベーシッククラウン独和・和独辞典』等の編纂に従事されたのみならず、『読んでわかるドイツ語』、『もちろん! ドイツ語』、『ドイツ語、次のステップへ! 』等のドイツ語教材を提供されました。先生のこうしたドイツ語研究・教育への熱意を思うとき、かの手塚富雄先生の御孫であられたことを忘れることはできないでしょう。
こうしたドイツ語分野でのご業績、そして日本フンボルト協会での日独学術交流へのご尽力を通じて、伊藤眞先生のご貢献は、私たちの心に末永く刻まれることでしょう。先生のご遺志を継いで、HGJを通じた日独交流がさらに発展するよう、協会全体として今後も努力を重ねて参りたいと存じます。Herr, gib ihm ewige Ruhe!
2024年8月26日
日本フンボルト協会 副理事長 縣 公一郎
日本フンボルト協会理事長 伊藤眞先生
2024年5月17日ご逝去のお知らせ
当会、日本フンボルト協会理事長の伊藤眞先生が2024年5月17日にご逝去されました。
伊藤理事長は皆様ご存じの通り、長きにわたり日本フンボルト協会の役員としてその運営に携わってこられました。先生は、東日本フンボルト協会時代の2001年から常務理事を、2011年から2013年まで副理事長を務められました。東日本と西日本が統合され2013年に発足した日本フンボルト協会では、2017年から副理事長、2019年から理事長を務められました。
その間、筑波大学の副学長に就任され、激務の中であったにもかかわらず、日本フンボルト協会発展のために力を注いでくださいました。
とりわけ第二期の日独共同研究奨学金制度設立の際には資金集めから始まり、奨学金制度の広報にも尽力され、これまで、10件の奨学金を交付されました。
これもひとえに伊藤先生のご功績のたまものと深く感謝申し上げる次第です。
日本フンボルト協会に、このように大きな足跡を残されました伊藤先生に対しまして心からの感謝と哀悼の意をささげます。謹んで先生のご冥福をお祈り申し上げます。
なお、後任として伏木信次が理事長に就任しましたことをご報告いたします。
2024年6月22日
日本フンボルト協会
理事長 伏木信次