理事長挨拶

この度、第5代理事長を拝命致しました。2013年に東西両同窓会組織が統合され、本協会が設立されて以来、廣渡清吾先生、櫻田嘉章先生、故伊藤眞先生、そして伏木信次先生が、理事長とされて尽力され、協会員の皆様のご協力によって、会則の謳う国際的交流、学際的交流、世代間交流の三原則に基づいた様々な活動が展開されて参りました。これらの活動が、今後とも維持され、発展していくために、微力を尽くす所存にございます。何卒宜しくご指導・ご鞭撻賜りますよう、お願い申し上げます。

先日、日本フンボルト協会の軌跡と題し、これまでの主要な活動を時系列で振り返った資料が作成されました。毎年の総会に始まり、留学説明会、企画講演会、日独共同研究奨学金、そして学術交流雑記帳に至るまで、感染症到来にて困難な時期があったにも関わらず、実に多角的な活動が展開されて参りました。とりわけ、北海道、東北、関東甲信越、中部、関西、中四国、そして九州の各支部では、それぞれの個性が活かされて、多様な企画が為され、実現されて居ります。是非この資料にお目通し頂き、本協会メンバーの専門分野の広さと深さの一端をご覧頂きたいと存じます。

本年からの新機軸として、伊藤荒川基金助成金が設立されました。これは、直近5年間にフンボルト奨学生として留学・研究活動を展開した方々を助成し、これまで築かれた学術ネットワークを更に拡張して頂き、研究成果をグローバルに展開・発展させて頂くための奨学金です。現職半ばにして亡くなられた伊藤眞第3代理事長が、ご学友の荒川雄行様と共に、生前に構築されたご構想にて、ご遺志を継いで、荒川様のご芳志を以て制度化されました。これまでの日独共同研究奨学金と相まって、本協会による日独・国際学術交流の両輪として活用して頂き、一層研究交流が進展することを願って居ります。

こうした多様な本協会活動に対しまして、これまで以上のご協力・ご支援を賜りますよう、衷心よりお願い申し上げます。

2025年10月15日

日本フンボルト協会理事長

縣  公一郎

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